【50%以上が人材不足を意識】どうする?海外進出のためのグローバル人材確保

  • 2021-1-6

海外進出を進めるにあたり、人材を確保することは重要な課題の一つであることは既知の通りですが、現地のマーケットを熟知している人を見つけることは、それが現地の人であっても、日本人であっても容易ではありません。

以下は、株式会社帝国データバンクが「直接投資」、「輸出」、「インバウンド対応」を行う企業を対象に実施した「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」の結果です。

2015年のデータではありますが、中小企業の人材確保と育成における課題が浮き彫りになった調査となりました。

各分野における人材の充足度

2015年に実施された株式会社帝国データバンクの調査によると、輸出企業の半数近く、直接投資やインバウンド対応を行っている企業はその50%以上が、グローバル人材不足を認識しています(グラフ1)。

(グラフ1)海外展開投資別に見たグローバル人材の充足度

また、同じく輸出企業、インバウンド対応の企業の60%以上が「外国人人材はいない」と回答しています。

直接投資を行う企業は生産を行う現地での採用が多いため、上記2つの企業より割合は低くなっていますが、それでも40%近くの企業が「外国人人材はいない」と回答しており、人材不足がうかがえます(グラフ2)。

(グラフ2)海外展開投資別に見た外国人人材の有無

外国人人材が及ぼす影響

人材の確保には時間がかかる上に、グローバル人材や外国人人材となると、さらにコストやノウハウが必要となってくるでしょう。海外進出をするために人材の確保を検討してはいるものの、後回しになってはいないでしょうか。

(グラフ3)外国人人材有無別に見た業務実績

グラフ3は、海外展開投資を行っている企業の売上高と売上高経常利益率を、外国人人材の有無と海外展開投資の種類別に比較したものです。いずれの分野でも売上、売上高経常利益率共に、外国人人材を活用している企業の方が高いことが見て取れます。

外国人人材の活用が売上や売上高経常利益率の向上に直接つながるとは言い切れませんが、何らかの影響はあると考えられます。

人材確保の取り組み

海外展開にあたり各分野の企業で様々な取り組みが行われています。

(グラフ4)海外展開投資別に見た人材確保の取組状況

全体的な割合としては「中途採用による語学力・専門性の高い日本人人材の確保」が最も多く、それに次いで「人材は必要だが確保の取組は特に行っていない」が多数を占めています。

特に、輸出とインバウンド対応を行う企業の多くが、人材確保の取り組みは特別行っていないと回答しています

人材確保・育成の課題

では、企業は人材確保のどのような点を課題だと感じているのでしょうか。

(グラフ5)海外展開投資別に見た人材確保の課題

直接投資、輸出を行う企業は「生産管理・設計技術・通訳等の求める質の人材が少ない」、インバウンド対応については「業務多忙により人材確保にかかる時間・体制的余裕がない」と回答する企業の割合が高くなっています。

また、3つの分野に共通して「現地・国内で人材を獲得する手段やノウハウが乏しい」が課題であると回答しています。

(グラフ6)海外展開投資別に見た人材育成の課題

グローバルタレントの力で日本企業の海外進出をサポートする【株式会社PILOT-JAPAN】代表。及び、多言語Web支援を行う【PJ-T&C合同会社】代表。キャリアコンサルタントとして500名以上の留学生や転職を希望する外国人材のカウンセリングを行ってきた。南アジア各国に駐在、長期出張経験があり、特にネパールに精通している。

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