外国人留学生の採用と日本の就活

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今回は留学生の就職活動に関して「就活で困っていること」を中心にお伝えしたいと思います。

留学生から見た日本の就活

5月と言う今の時期。就活が解禁されて約2カ月経ちましたが、留学生も2カ月経つと就活という日本独特のシステムに慣れてきた方、疲れが出始めている方、悩んでいる方、もうすでに諦めてしまっている方などいろいろな方がいます。
とにかく複雑で特殊な日本の就活。留学生は就活でどのような悩みを抱えているのか、ネットで興味深い調査結果がありましたので、ここで引用させて頂きたいと思います。これは某大手人材会社がネットで行った調査です。(調査時期は2013年の1月で、外国人留学生1100人が回答しました)少し古いですがポイントは基本今も同じなのです。

これを見ると、

1位「外国人・留学生に関する情報が少ないこと」45.4%
2位「就職活動の時期が早く、勉強しながら就職活動をすることが難しい」34.3%
3位「SPIや適性検査など日本独自の筆記試験が外国人には難しい」32.3%
4位「日本企業への就職に関する情報が少ない」22.3%
5位「外国人・留学生への採用枠がない」20%
6位「企業が求める日本語能力のレベルが高すぎる」16.7%
7位「企業の募集職種に外国人の特性や語学力を活かせるものが少ない」12% 

留学生のほとんどは日本の大学生と基本同じルールやシステムで就活を行っており、情報不足や日本独特の採用システムが彼らの就活を非常に難しくしているのです。特に問題は1位の「情報不足」3位の「試験」6位の「日本語力」です。

日本の就活システムを十分に理解しないまま、またかなり高い日本語理解力(特に漢字の読解・記述力)がないまま就活をしても思うような結果は生まれません。また、在学中に文系でしたら必ずN1、理系でも最低N3を取得する必要があります。

しかし、大前提として、日本企業は留学生に対して本当に今のままの採用手法でいいのかということです。

留学生ひとりひとりの魅力を知る努力を

もっと日本企業が留学生の情熱や人柄、ポテンシャル、ビジネススキルを評価してくれれば大きく変わると思いますが、その為には留学生専用の新しい採用フローや育成プログラムを日本企業はつくらないといけません。私は常々、日本企業の魅力、底力は「人材採用力」ではなく「人材育成力」だと思っていますので非常に残念です。
SPIなどの筆記試験(それも日本語での受験)ではなく、情熱(やる気)と志、人間力などに非常に高いポテンシャルがある留学生には、日本型就活システムではなく、弊社の提案する『スマート就活(ワールドット:https://worldot.com)』の方が合っていると思います。登録されている留学生の学歴や専門性、スキル等を企業の人事担当者に確認していただき、必要な時に、必要な人材と思ったらスカウトメールを出してもらい、ほぼ面接のみで採用の合否を決める方が、日本語非ネイティブの留学生採用にはふさわしいでしょう。

そして、何を採用のポイントにするのか、また採用後どのように育成(OJTも含め)していくのかという事が今後留学生を採用・活用するうえで重要な点だと思います。
「留学生でもいいや」「優秀なら何人でも結構」という採用マインドから「留学生が必要」や「○○国の○○事業を強化するために○○のスキルを持った○○人が必要」というような海外事業戦略やグローバル人材戦略に則った採用が理想です。新興国が台頭し、新興国をマーケット(中国13億人、インド12億人、ASEAN7億人等)に考えなければいけないこれからのビジネスは、ある意味グローバルではなく「グローカルビジネス」という概念で営業・販売・企画・開発・製造から人事制度、人材採用まで考えなければいけのないかもしれません。英語力、欧米的マーケティング手法・概念だけでは乗り越えられないビジネス文化圏がもうそこに、そして確実にあります。
「彼らは分かってない」「ビジネス文化がまだまだ未成熟」「法律が通用しない」などの愚痴を言うより「その国のビジネス文化・慣習やコネクションを知っている」コア人材(現地採用の通訳・翻訳者レベルではなく)を本社で採用・育成し、活用した企業が勝つ時代なのかもしれません。

中村拓海

高度外国人材に特化した人材コンサルタント。人材探索から在留資格申請、入社後の日本語教育、ダイバーシティ研修等、求人企業の要望にあわせた幅広いサービスを提供する。また留学生専門キャリアアドバイザーとして東京外国語大学、横浜国立大学、立教大学、創価大学等で外国人留学生の就職支援を行い、80カ国・500名以上の就職相談を受ける。内閣官房、内閣府、法務省等の行政および全国の自治体における発表や講演実績も豊富。

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