インドネシアの通勤スタイルあれこれ

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こんにちは、インドネシアで日系企業に勤めています小林です。インドネシアでは新型コロナウイルスの影響が落ち着き始めました。対策として段階的に設定されている活動制限(PPKM)も一番規制の少ないレベル1になっています(2022年6月時点、ジャカルタ)。

実際の生活していて変化を感じた点を挙げてみました。

  • 屋外でのマスク着用が不要
  • インドネシア入国・国内移動でPCR検査が不要
  • 観光ビザの再開
  • あらゆる業種で100%出社可能
  • 映画館やレストランで収容率100%での営業可能

これらの変化で特に日常生活で大きく影響を感じるのは交通事情です、渋滞が戻りつつあると皆さん口にしています。今回はインドネシアの通勤スタイルについてお伝えします。車・バイクといえば日本といっても過言ではないほど、インドネシアでは日本車が多く使われています。バイクも同じです。実は車だけではなく電車など他の交通手段でも日本が関わっているのです。

インドネシアの通勤スタイルをお伝えしながら、日本とインドネシアの関わりを感じたり、外国人人材の働き方サポートについて考えたりできるきっかけになれば幸いです!

ジャカルタ近郊の渋滞事情

ジャカルタの移動手段は東京などに比べるとまだまだ道路での移動に大きく依存しており、近年は世界最悪の渋滞と揶揄されることもしばしばです。歩いて10分の距離が朝夕の通勤時間などの渋滞にハマると車で30分、ということも起きています。

しかし近年は様々な改善の取り組みを政府や自治体が行っています。オランダのデジタル地図サービスのトムトム(TomTom)が出す世界渋滞都市ランキングによると、ジャカルタは2017年3位、2019年には10位と順位を下げてきました。2021年度はなんと46位まで下がっていますが、デルタ株の大流行などで一時的に移動がかなり制限されたため、その影響でこれだけ順位が下がっているように思います。

コロナ禍では様々な業種や商業施設に制限が設けられ、人の移動もかなり減りました。そこから冒頭に上げたように様々な規制が緩和されており、また渋滞が激しくなっています。体感としてはコロナ禍前の状況が戻ってきた感じです。

参考資料:
TOMTOM TRAFFIC INDEX Ranking 2022
TOMTOM TRAFFIC INDEX Ranking 2019
TOMTOM TRAFFIC INDEX Ranking 2017

通勤でよく使われる交通手段

社用車

駐在など外国人で働いている方は運転手付きの社用車で通勤しているケースが多いです。工業団地への通勤で1時間以上かかるのも珍しくなく、渋滞のためにも早朝に家を出発する話も聞きます。

マイカー・マイバイク

家族がいるインドネシア人の方はマイカー・若い方はマイバイク、で通勤している人が多い印象です。朝夕の通勤時間は渋滞がひどく、そのなかで自分で運転するのはすごいなーと感心します。突然の大雨が降ることも珍しくなく、かっぱを来てバイクで通勤しているような方も少なくありません。

タクシー・配車サービス

Uberのような配車サービスがインドネシアでもかなり普及しており、よく使われています(最大手はGojekとGrab)。インドネシア人の方だけではなく、外国人も休みの日や社用車がない方は使っている方が多いかと思います。

配車サービスは距離だけではなく需要でも値段が変わるため、混む時間や雨などで金額がかなり釣り上がります。一方でタクシーは乗車時間で金額が上がっていきます。そのため、近い距離でタクシーが安かったり、渋滞で時間がかかり運賃が上がったり、ということが日常茶飯事です。

ジャカルタでも昔はメーターが無いぼったくりタクシーなどもありましたが、配車サービスや電子マネーの普及でほぼ見かけなくなりました。

バイクタクシー

安全のために車を使う方も多いですが、バイクタクシーもかなり一般的な交通手段のひとつです。渋滞で車だと身動きがとれないときでもバイクだと比較的早く到着することが出来ます。

乗合タクシー

決まったルートを周り、乗った距離で金額が決まるのが乗り合いタクシーで、インドネシアではアンコット(Angkot)と呼ばれています。路線図やバス停などもわかりにくいため、外国人や土地勘の無い人からすると使うのが難しい交通手段です。

ルートが決まっていてたくさん同じアンコットが回っているため待たされることなどは比較的少なく色々な道を巡るので、インドネシアのリアルな様子を知るには面白いかと思います。

バス

ジャカルタ市内ではトランスジャカルタというバスが運行されており、ローカルの方の交通手段としてよく使われています。特徴的なのは道路にトランスジャカルタの専用レーンが敷かれており、普通の車よりも渋滞に影響を受けにくいようです(一部、普通に道路を通っているルートもあります)。

交通渋滞が酷いジャカルタでは公共交通機関を使うように促す取り組みが行われており、そのひとつがこのトランスジャカルタです。ルートやバス停も分かりやすくなっており、地図アプリでもルートが表示されるので使ってみるのもありかもしれません。ほかの都市でも似たように渋滞軽減などの目的で似たようなバスが運行されています。

電車

インドネシアには様々な種類の電車があります。
空港と市内を繋ぐ空港鉄道(Kereta Api Bandara)
都市間の移動で使われる長距離鉄道(Kereta Api Indonesia)
ジャカルタ市内と郊外を繋ぐ鉄道(LRTとKPL Commuter Line)

この中でもジャカルタ周辺で通勤で使われているのが、3つ目に挙げたLRTとKPL Commuter Lineです。ジャカルタ市外も含めたJabodetabek(ジャボデタベック)というエリアを繋げています。

驚いたのは、日本の車両が実際に走っていることです!東急、JR東日本、東京メトロなどが実際に日本で走っていた車両を中古で引き渡し、それがそのままの外観でジャカルタ近郊を走っています。

MRT

車・バイク・電車だけではなく地下鉄でも日本が大きく関わっています!MRTは2013年にプロジェクトが開始し、2019年から運行されている比較的新しいものです。日本の円借款による事業で、工事も様々な日本企業が関わっています。

現在開業しているのは最初の第一期区間のみで、ジャカルタ中心部のランドマークであるブンデランHI(Bundaran HI)駅から目抜き通りに沿って南に線路が敷かれています。実際に乗ってみると駅も車両もとてもきれいで、渋滞知らずで移動が出来るのでとても便利です。

まだ南北に走る一路線のみですが、各駅からトランスジャカルタや他の鉄道などへ乗り継ぎがしやすいようにされています。今後の計画としては、北に伸ばしたり東西に走る路線を敷いたりと使いやすくなっていきそうです。

最後に

このように人によって通勤スタイルはかなりバラバラです。また、電車やバスであっても日本のような定期券という制度は存在しません。そのため通勤でかかる費用は、社用車で出金・ タクシーなどのレシートで実費精算・固定の金額を通勤手当として支払う、といった形で支給されているようです。

当たり前ですが所変われば生活の仕方なども変わってきます。外国人人材の採用が増えれば、当人の馴染みの無い地で就業してもらうことなども発生するかと思います。スムーズに業務に取り組めるよう企業としてサポート出来ることをぜひ考えてみましょう。

学生時代と社会人で二度のインドネシア留学を経て、現在はジャカルタにて日系IT企業の現地法人立ち上げに従事。 日本語・インドネシア語・英語を駆使し、現地のIT人材と日本のIT人材の間のコミュニケーションをサポート。 英語などの非母語での業務、外国人として海外で働いて得た気づきをお伝えします。

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