ベトナムのご飯の話 ※夜中に読まないでください。

わが家は「食事こそが人生の楽しみ」と言わんばかりに、エンゲル係数が高いんです。そのぶん服や小物にはそれほどお金はかけません。

とにかく小さい頃から食事が何より好きなため、いまこうやって記事を書いてる最中にも、この前お義母さんからいただいた沖縄の餅「カー・サー・ムー・チー」が美味しかっただの、カルディで先日購入したスパゲティ用のソース「レモンビネガー」はあと何個残っていたっけなど、休みなく自らの胃にジャブを放ち続けています。

そしてついに、考えてはいけない、けどどうしても考えたくて仕方がないことを話題にしなければならない時が来ました。そう、「ベトナム料理」について。

あの酸っぱ甘辛い味が忘れられない!

表題を打ち込んだだけで唾液が溢れるのはなんででしょう。あの味は本当に罪深いです。

実は各地方で味付けは違うようで、北部では塩味が基本、中部は唐辛子の辛みをきかせたものが多く、南部はココナッツミルクの甘さがきいているのだそう。

ただしどの地域のベトナム料理にも使われているのは付けダレです。

まずベースの味である「ヌックマム」

あの何とも言えない強烈なにおいのやつです。一度嗅いだら忘れられないですね。小魚を塩に漬け込んで発酵させて作った魚醤。

ヌックマムをベースに作られたのが「ヌックチャム」

湯で薄めたヌックマムに砂糖、酢、にんにくを混ぜ唐辛子をうかべたもので、匂いがあまり気になりません。ネム・ザン(揚げ春巻き)やゴイ・クオン(生春巻き)などに付けると美味しいです。

他にも「ヌックトゥオン」という癖のない豆醤油、「トゥオンダウ」という味噌だれ、ヌックマムの発酵した小魚そのもの「マムネム」など、多様な付けダレが存在します。

主食は米…そうお米!!

ベトナムは南北に細長くのびていて、地形の変化に富んでいます。気候の違いによって地域ごとに食文化も異なるものの、大半の地域・民族で主食にされているものがあります。

それは「米」です。

炊いて食べる「ご飯」、かの有名な米の麵「フォー」、ビーフンのような「ブン」、生春巻きに用いられるライス・ペッパー「バイン・ダー」、他にももち米からできたおこわ、ちまき、餅、そして「バインミー」というパン…

このように米を原料としている食材は枚挙に暇がありません。

フォーの本場は北のハノイらしく、別添えとして小鉢に入れてあるレモンや唐辛子を加えると、いわゆる「味変」が楽しめます。日本で出展されてるお店も基本このスタイルが多い気がします。

これが中南部となると、表面が真っ赤になるくらい唐辛子を載せて出てくるのだそう。一時期に流行った超激辛タンタンメンを思い出します。

逆に春巻きは南部の味付けの方が日本人好みかもしれません。地方により中に入れるものや春巻き自体の大きさも異なりますが、南部のは小ぶりで、中にハーブのような香草がはいっており、口の中でツーンと香りが広がるのが何とも言えない風味を感じさせます。

野菜は「涼しい」?ショウガは「熱い」??ベトナム流のバランス食

「陰陽五行説」というのを読者の方々はご存じでしょうか?

「陰」と「陽」は天地の間に合って互いに反する性質を持った2種の気のこと。両者の相互作用によって万物が作られたとされています。日、春、夏、昼、東、南、火、男などを「陽」とし、月、秋、冬、夜、西、北、水、女などを「陰」として考えます。

「五行」とは古代中国の思想で、万物を生じ、万象を変化させるという「木・火・土・金・水」の五つの元素を指します。元来この5元素は日常生活に不可欠な5つの物質でありますが、転じてこれらの物質によって象徴される気、あるいはその働きの意味となり、いわゆる「五行説」として展開。

そしてこれらを併せた「陰陽五行説」とは、木・火を「陽」、金・水を「陰」、土を「どちらでもない中間」として、これらの消長(消えたり成長したり、栄枯盛衰)の交替によって万物を解釈、説明する思想。天文学、医学から経書の解釈にまで適用され、民間信仰や迷信の類にも影響を及ぼしました。日本でも陰陽道、安倍晴明などで有名ですよね。

さて実は、中国の伝統医学に影響を受けたベトナムの伝統医学では、なんと食事について「陰陽五行説」を適用しているのです。「陰」と「陽」の相対的バランスを崩してしまうことで病気が発生するとして、食物を「熱・温・平・冷・寒」の五つに分け、きちんとこれらの成分を満遍なく摂取することが健康回復につながるとされているのです。

例を挙げると「牛肉は少し涼しい食べ物なので、ショウガや唐辛子などの食材と調理した方がよい」「ニキビができたのはマンゴーを昨日食べ過ぎたからだ(マンゴーは「熱性」)」などといった具合です。実際、お肉にマスタードや柚子胡椒、刺身にわさびやショウガというのはお互いの食材が引き立てあっておいしくなるものとして知られてますから、「陰陽五行説」は必ずしも迷信とは言い難く、きちんと理にかなっているのかもしれませんね。

ベトナムでは、調理する食材の組み合わせが固定されていることが多いです。鶏肉はチャイン(ライムに似た柑橘類)の葉を添える、ロット(コショウ科)の葉は牛肉を巻いて焼く、エビやカニは「熱い」ショウガとともに調理する、などの組み合わせは「熱」「涼」のバランスが取れたものとされています。

季節や体調に適した料理の組み合わせも、この2つの要素を調和させるものです。例えば、大豆は「涼しい」けれど、黒豆や小豆はもっと「涼しい」ので、後者の食べ物は夏にとる方がよい、という具合です。

果物についても細かく分けられています。マンゴー、ライチは「熱性」、バナナ、ミカンは「涼性」、パイナップルは青いと「涼性」、熟したものは少々「熱性」。

しかしこれらの「熱い」「涼しい」食材の分類やそれらの組み合わせ方の知識は、その地で育った民間伝承、つまりそこで暮らす人々の口コミによるものなので、一概にこの食材はこう、とは言い切れないものがあります。

また近年都市部ではファーストフード店やスーパーが増えており、市場での井戸端会議に参加しない世代・環境の人々にとっては、そもそも「熱い」「涼しい」に関心がない場合もあります。なのでベトナム人と会話する際に、取っ掛かりとして「お肉って涼しいよね!」と聞いたら「はぁ?」と返されたとしても、当記事は一切責任は負えませんので悪しからず。

何故『某喫茶店』から「ベトナムコーヒー」が消えたのか?

本当に何故なんでしょうか。

一時期復活したものの、また雲隠れ。私が愛したベトナムコーヒーはどこへ行ってしまったのでしょうか。

「ベトナムコーヒー」

中部ベトナムの高原で取れたカネフォラ種という豆を、独特のアルミのフィルターで濾すのですが、深入りで濃いためコンデンスミルク(練乳)を入れます。そのためねっとりと甘く、いかにも熱帯のコーヒーという感じです。フランス植民地時代に根付いた飲み方なのだとか。当時のベトナムではミルクが手に入りづらく、そのために代わりに入れられたのが練乳だったそうです。よくかき混ぜないと最初の上積みが苦く、後半が甘々になってしまいますが、私はその変化も好きで、「ちょっとかき混ぜ」程度が好みでした。

「ベトナムコーヒー」

想いは留まることを知らず、某喫茶店のお客様窓口に電話をして聞いてみました。

やはりどの店舗でも数年前からベトナムコーヒーは置いておらず、しかし要望も多いので復活させたい商品とのこと。

ズバリ聞いてみました。「ベトナムコーヒー」が消えてしまった理由。

それは「各店舗のコーヒーマシンの性能が違うようで、特濃のエスプレッソを出せる機械が無いところが多くなってしまったため」だそうです。

特濃エスプレッソと練乳のハーモニー。これを作り出せるマシンの数が足らず、お客様に満足なものを出せなくなってしまったので、苦渋の決断で「ベトナムコーヒー」を販売中止にせざる負えなかったのだとか。

悲しい。いつの日か復活することを夢見て、私は今後も『某喫茶店』に顔を出したいと思います。フランス統治下のベトナムの味に、想いを馳せながら。

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