外国人採用担当者が明かす面接の実践的なコツ

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こんにちは、インドネシアで日系企業に勤めています小林です。採用の過程で必ず設定されるであろう面接。どんなことを聞いて候補者のことを知ろうか、会社のことを伝えようかなど担当される方は一度は考えたことがあるかと思います。それが外国人社員の採用となった途端、どんなことを聞けば良いのか?などと必要以上に悩み込んでしまう方もいるのではないでしょうか。

今回は、外国人社員の採用面接での適切な質問・不適切な質問などについてまとめていきます。結論から言ってしまうと、外国人社員の採用だからといって特別何か用意する必要はありません。が、少しの心遣いと工夫は必要です。人事の方や面接担当になった方に読んでいただけると幸いです!

ぜひアイスブレークから!

外国人社員の採用に限りませんが、多くの候補者の方が緊張しています。外国人を採用する場合には語学力を心配している方が多いかと思いますが、私もインドネシア語を学んで7年以上経つものの、伝わらなかったら、聞き取れなかったらどうしようと面接官側なのによく緊張します。面接者はなおさらです。ぜひ面接官の方からアイスブレークを始めましょう。

最初にこちらから会社説明をします、そのあとに〇〇さんの経歴などについて質問しますね。
わからないこと・聞き取れなかったことがあったらいつでも質問してください。

最初に流れを説明しておく、質問がしやすいように事前に伝えておく、といったことを私はいつも心がけています。アイスブレークでどのくらい日本語が出来るのかも分かるかと思いますので分かりやすい言い回しで話すなどしていきましょう。

面接で聞きたい質問

外国人社員の採用だからといって質問の内容は大きく変わらないでしょう。志望理由や適性、性格・価値観が分かるような質問が良いかと思います。

志望理由

志望理由を教えて下さい。
同業他社は数多くある中で、当社を選んだ理由は何ですか?
3年後(5年後)、どんなキャリアを目指していますか?

職業適性

これまでどのような業務を担当されていましたか?
業務ではどんな目標がありましたか?どうやって達成に努めましたか?
業務での得意・不得意を教えて下さい

経歴・退職理由

これまでの経歴を簡単に教えて下さい
代表的な実績や、成功体験はありますか?
転職を決めた理由は何ですか?

価値観

友人や同僚から、どんな性格だと言われますか?
どんなときにストレスを強く感じますか?どうやって対処しますか?
会社選びで大切なことはなんですか?

面接で避けたい、不適切な質問

厚生労働省では「就職の機会均等とは、誰でも自由に自分の適性・能力に応じて職業を選べることですが、このためには、雇用する側が公正な採用選考を行うことが必要です。」と述べています。

日本人でも外国人でも関係なく、面接で不適切な質問というのは聞いてしまったことがあるのではないでしょうか。大きく言うと、本人の能力や適性に関係無い事項を尋ねる質問です。採用の可否に関係無く聞いただけのつもりでも、選考結果に影響しないとは言い切れません。

厚生労働省が挙げている具体例「公正な採用選考の基本

外国人社員の採用だから聞いておきたい質問

面接で聞きたい質問・避けたい質問をお伝えしました。これらは外国人だからといって特別なものではありません。では、本題である外国人社員の採用だからこその質問を挙げてみました。

在留資格の種類と期間

既に日本に滞在している場合、在留資格の確認がとても重要です。いざ内定を出したとしても、就労ビザが下りないなどのケースが考えられるからです。

例えば、留学ビザで来ている留学生が「資格外活動許可」で定められている時間以上に働いていた場合などです。資格外活動許可では本来認められている活動や身分・地位とは別の活動を許可していますが、週28時間以内(夏休みなど長期休暇中は40時間以内)という制限があります。事前に個別許可を受けずに超過した場合には資格外活動違反となります。これは罰金や懲役などの犯罪に問われる可能性があり、もちろん就労ビザもおりない可能性があります。

また、資格外活動許可を取得している外国人を雇ってこの制限を違反してしまった場合には不法就労助長罪や資格外活動幇助罪に問われる恐れもあります。

勤務地の希望はありますか?もし転勤がある場合はどんなところがいいですか?

転勤の可能性がある仕事であれば、面接時に意思を確認しておくことが良いでしょう。日本人でさえ、馴染みの無い土地に転勤するのは引っ越しや生活を築き上げるためにかなりのストレスがかかります。外国人の方の場合にはそれ以上のストレスがかかることは想像できますよね。転勤の可能性があるのであれば会社がどれだけサポートを出来るのかを考えることも必要でしょう。

一時帰国の予定はありますか?頻度はどれくらいですか?

卒業や転職のタイミングは大きな休みがとれる貴重な機会で、仕事が始まる前に一時帰国が出来るチャンスでもあります。また、長く働いてもらえるためにも一時帰国などの希望を理解しておくことが良いかと思います。特に近年のコロナ禍では、入国の制限が頻繁に変わったり強制隔離があったりと日々情報が変わります。入社後に「一時帰国が全然出来なくて辛い」「業務に支障が出る」といったトラブルにならないように最初にすり合わせておきたいですね。

外国人社員の採用、日本語能力が全てではない!!

日本語が流暢ではない外国人候補者との面接の場合、「この人と一緒に仕事できるだろうか?」という心配になることもあるでしょう。外国人社員の採用をこれから始めるという状態であればなおさら心配ですよね。もちろん読み書きが出来ないなどであれば難しいと思いますし、業務によってはある程度の日本語が求められることも多くあると思います。しかし「日本語能力だけが全てではない」というのは強くお伝えしておきたい点です。

大学時代に学んだ日本語教育で、一番最初に習ったことが「日本語が出来ないからといって子供扱いしない、馬鹿にしない」という点でした。よく考えてみれば当たり前の話ですが、当時の私にとっては目から鱗でした。今でもこれは意識していることですし、最初に教えてもらってよかったと心底思っています。逆に英語圏の方と仕事をした際に、こちらの英語が拙いからといって子供扱いされたり馬鹿にされたりしたらショックですよね。

これは持論ですし全ての仕事に当てはまるわけではないですが、言語を完璧に話せることよりもお互いに理解して仕事を進められることがいちばん大切なことだと思っています。拙い日本語を話していたとしても、それは優れた仕事をすることにおいて本質的な問題ではありません。その人が有能かどうかとは別で考えるべきものです。

近年は社内共通言語を英語にする企業や、日本人社員の英語習得に注力している会社もありますよね。素晴らしい取り組みだと思いますが、すぐに始められるものでもないでしょうし、かなりハードルが高い取り組みともいえるでしょう。実際に日本語学習者の方とコミュニケーションすると、日本語学習レベルに合わせて分かりやすい言い回しなどに変えるだけで格段にコミュニケーションしやすくなる場合が多くあります。

人事の方だけで考えるのではなく部署を横断して、どのような人材が欲しいのか?面接でどんなことを聞いておきたいか?などコミュニケーションを取って、外国人社員の採用準備をしていただければと思います!

学生時代と社会人で二度のインドネシア留学を経て、現在はジャカルタにて日系IT企業の現地法人立ち上げに従事。 日本語・インドネシア語・英語を駆使し、現地のIT人材と日本のIT人材の間のコミュニケーションをサポート。 英語などの非母語での業務、外国人として海外で働いて得た気づきをお伝えします。

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